しっかり食べながらダイエット!アンダーカロリー

健全なダイエット

見た目を気にする我々にとって、ダイエットというのは永遠のテーマかもしれませんね。
従来のダイエットでは、単純に食事の量、または回数を減らすやり方でした。
しかし、減らしすぎると脳が「もっと食べたい」と命令を出し、ある時必要以上の食事をしたくなり、一度食事のリズムが狂うと過食症やリバウンドの危険性が出てきます。
また、日常生活を過ごすうえでどこか調子が上がらないものです。
頭の回転が鈍くなったり、力が入らなかったりと、仕事にも影響を及ぼしかねません。
体を構築する様々な栄養素が不足しては、元も子もないのです。
そして、誘惑や葛藤がダイエットの辛さを助長して失敗してしまいます。
そこでこのダイエットをご紹介。
しっかり一日3食を摂って、健康面も考慮しながら無理なく理想のボディを目指す『アンダーカロリー』です。
アンダーカロリー

アンダーカロリーは、2つのカロリーの数値を比較して食事をするだけです。
『消費カロリー』
毎日の生活する中で使うエネルギー。
身体から出すエネルギーです。
『摂取カロリー』
食事で補給するエネルギー。
身体に入るエネルギーです。
太る仕組みは単純です。
出ていくカロリーよりも、入ってくるカロリーが多ければ太ります。
痩せる仕組みも単純です。
出ていくカロリーよりも、入ってくるカロリーが少なければ痩せます。
消費カロリー < 摂取カロリー → 太る
消費カロリー > 摂取カロリー → 痩せる
つまり『消費カロリーの数値を超えないように、一日3食の摂取カロリーの合計を抑える。』
これがアンダーカロリーです。
(間食もカウントに含む)
食べ物の制限はとくにありません。
お友達とのランチでカロリーを多めに摂ってしまったら、その分、夜はカロリーを少なめに抑えます。
ただしこの場合、夜ごはんを抜くのはおすすめしません。
回数もしっかり一日3食摂って、同じリズムで食生活をするのも趣旨ですので。
何より意識し続けることが重要です。
この食生活が続けば、身体は足りない摂取エネルギーを補わせようと脂肪を分解させていき、痩せる体制に入っていきます。
消費カロリーの出し方

このダイエットをするうえで、ご自身の消費カロリーを把握しておく必要があります。
その数値を出してみましょう。
この消費カロリーは、「基礎代謝」がどのくらいなのか、そして毎日の「運動レベル」はどのくらいなのか、この2つで算出します。
まずは「基礎代謝」から出してみましょう。
[男性の基礎代謝の出し方]
- 体重×13.7=これをAとします。
- 身長×5=これをBとします。
- 年齢×6.8=これをCとします。
- 最後にABCの数値を以下に当てはめてください。
- 66+A+B-C=これがあなたの「基礎代謝」です。(小数点以下切り捨て)
[女性の基礎代謝の出し方]
- 体重×9.6=これをAとします。
- 身長×1.7=これをBとします。
- 年齢×7=これをCとします。
- 最後にABCの数値を以下に当てはめてください。
- 665.1+A+B-C=これがあなたの「基礎代謝」です。(小数点以下切り捨て)
そしていよいよ『消費カロリー』を出します。
出された基礎代謝の数値に、以下のいずれか、ご自身の運動レベルに応じた数値を掛けます。
ここでの運動とは身体をどのくらい使っているかですので、仕事での運動も含みます。
[消費カロリーの出し方]
運動を全然していない ☆
基礎代謝×1.2
運動を少しはしている ☆☆
基礎代謝×1.37
運動を普通にしている ☆☆☆
基礎代謝×1.55
運動を多めにしている ☆☆☆☆
基礎代謝×1.72
運動をかなりしている ☆☆☆☆☆☆
基礎代謝×1.9
これで出た数値が『あなたの消費カロリー』です。
あとは、この消費カロリーを超えないカロリーの食事を心がけるだけです。
摂取カロリーの調べ方

昔は食材やその料理に使われる調味料を、一個一個、本で細かく調べて算出していたものです。
しかし今は、スマホで何でも調べられる時代です。
専用アプリなどでは、その料理名を入力するだけで一人前のカロリーが表示されます。
食材だけでも分かり、調味料で調理した献立も分かります。
カップラーメンなども、各メーカーの商品名を入力するだけで表示されたりします。
これではアバウトに感じるかもしれませんが、できるだけ面倒と思わずに簡単なほうが継続できるので、まずはこのやり方でいいかなと思ってます。
そういう物に興味を持つことが大事ですので。
このダイエットには必要不可欠ですし、やってみると案外面白いですよ。
1kg痩せるために

人が1kg痩せるためには、約7,000kcalを消費しなくてはなりません。
これはなかなかの消費量で、とても一日二日で到達できる数値ではありません。
一方的にカロリーを消費するだけではなく、毎日を過ごすためにエネルギーを取り入れることも挟まなければなりませんので。
そのため、1kg痩せるために最低1ヶ月くらいを目標にするほうが、気持ちと身体への負担もかからずいいかなと思います。
単純計算になりますが、7,000kcalを1ヶ月(30日)で割ると、一日あたり約233kcalです。
毎日の食事は、消費カロリーよりマイナス233kcalの食事を続ければ、1ヶ月後には1kg痩せる計算です。
「えー?1ヶ月でたったの1kg?」とお思いになるあなた。考えてみてください。
1ヶ月努力して我慢して、1kg程度の減量では「たったの1kg」かもしれませんが、とくに何もせず、普通に食事をして1ヶ月過ごした際の1kgの減量ではどうでしょうか?
しいて言う努力といえば、カロリーを見るクセをつけることくらいで、アンダーカロリーはそこまでストイックなダイエットではありません。
この献立でも痩せられる

たとえば・・・
[27歳女性、身長は158cmで体重は54kg。
仕事は事務職で、帰宅後は週3日ウォーキングをしている。]
この人の場合で計算すると、消費カロリーは約1,730kcalとなります。
仮に以下の献立だとして・・・
[朝ごはん]
- ごはん180g【281kcal】
- 鮭の塩焼き【137kcal】
- 大根の味噌汁【28kcal】
- 白菜の漬物【5kcal】
【合計451kcalの摂取】
[昼ごはん]
- ミックスサンドイッチ【311kcal】
- 無糖カフェラテ【93kcal】
【合計404kcalの摂取】
[夜ごはん]
- ごはん180g【281kcal】
- 豚肉野菜炒め【214kcal】
- まぐろの刺身(醤油込み)【76kcal】
- わかめと豆腐の味噌汁【44kcal】
【合計615kcalの摂取】
- 水分補給の水、お茶【0kcal】
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【一日の総計1,470kcalの摂取】
消費カロリー1,730kcalに対し、摂取カロリーが1,470kcal。
消費カロリーよりマイナス260kcalでした。
この日のアンダーカロリー、成功です。
断食をする必要はありません。
この人の場合は1,736kcalを超えないよう献立を組み続けていけば、自然と痩せる方向に向かっていきます。
仮にもう少し食べても、消費カロリーよりマイナスであれば太ることはありません。
また、運動レベルを上げて消費カロリーを増やせば、もう少し食べても構わなくなります。
ご飯を炊くなら もち麦

主食(ごはん、パン、麺などのいわゆる炭水化物)を食べると、摂取カロリーが跳ね上がるため敬遠しがちです。
しかし、これらは糖質、ビタミン、ミネラルが摂取できる腹持ちの良い食べ物です。
むしろ少量でも食事のたびに取り入れるほうが、節制の苦痛も感じずダイエットをより続けられるかと思います。
ご飯を炊くならおすすめは「もち麦ご飯」です。
白米ともち麦を混ぜ合わせて炊く食べ方です。
カロリーは白米ご飯とさほど変わらないですが、もち麦は糖の吸収を和らげ、血糖値が急上昇するのを抑える効果があります。
血糖値が急上昇すると、痩せにくい身体が作られてしまうのですが、もち麦を食べれば、それを和らげながら痩せられる身体に変えてくれるのです。
しかも「セカンドミール効果」といって、次に食事する時間まで その効果が持続します。
夜ごはんで食べた場合、さすがに翌朝までは持続しないかもしれませんが、その時の血糖値の急上昇を抑える効果はあります。
もち麦ご飯の炊き方
- 白米を1合(180ml)研いで炊飯器に入れる
- 【1】の線まで水を入れる
- 25gのもち麦を研がずに入れて混ぜる
- 水を50ml足して米ともち麦茶を混ぜる
- 炊飯器のスイッチを入れる
ダイエットには 汁ものを

具だくさんの汁もの。
こちらもダイエットにおすすめです。
味噌汁でなくても、醤油味、塩味、何でも良いです。
おもな具は、葉もの野菜、根野菜、豆腐、きのこ、貝類など。
どれをとってもビタミン、ミネラル、そして食物繊維が豊富に摂れ、カロリーも極端に低いのが特徴です。
胃にも溜まり満腹感も得られ、その他のおかずの量を減らすこともできます。
食物繊維の多い食材を摂る → 腸内で発酵する → 交感神経を活発にさせる → 体温と心拍数が上がる → 「消費カロリーが上がる」 → 脳に満腹感の信号が送られる → 「摂取カロリーが抑えられる」
このような相乗効果が得られます。
具だくさんの汁もの作り方
具はお好きなものを数種類合わせて作ります。
大根、人参、ほうれん草、キャベツ、ほうれん草、小松菜、ごぼう、しめじ、椎茸、えのき茸、わかめ、めかぶ、とろろ昆布、あさり、しじみ、はまぐり など
- 水を鍋に1人前で200ml入れる(大根、人参を入れる場合は250ml)
- 固い具(大根、人参)があったら先に入れて強火にかけて、煮立ったらフタをして弱火にして5分ほど煮る
- だしの素を小さじ1杯(又はコンソメを小さじ1杯)入れる
- やわらかい具(キャベツ、ほうれん草、きのこ類など)を入れて1分程弱火で煮る
- 仕上げの具(海藻類、貝類)を入れて2分程煮る
- 味付けをする(味噌味は味噌12g、醤油味は醤油大さじ1/2杯、塩味は塩10g)
しっかり食べながらダイエット!アンダーカロリー
まとめ

この記事を含め、我々は減量することを一貫してダイエットと呼んでいますが、本来この言葉は「食べ物を食べる」「食生活」「食事療法」など、毎日規則正しく食べることを指し、運動をして減量することとは少し意味合いが異なります。
元来の理想の身体づくりでは、まずは食事から見つめ直していたということですね。
痩せても不健康になってしまっては、ダイエットとは言えないということです。
そのためにも今回ご紹介したアンダーカロリーです。
『消費カロリー > 摂取カロリー』を意識しながら、バランスの良い食事を摂って理想の身体づくりに励んでいただければと思います。