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冷凍保存と冷凍解凍を極めよう!
CASE3~エビ カニ イカ タコ~( 魚介類 後編 )

冷凍保存と冷凍解凍を極めよう!CASE3~エビ カニ イカ タコ~( 魚介類 後編 )

海は「うま味」の宝庫

海産物を調理すると、その素材本来の味や香りが口いっぱいに広がります。
その美味しさの余韻を「うま味」と呼び、甘味、塩味、酸味、苦味に次いで「第五の味覚」とされています。
とくに日本料理には、このうま味を活かした料理がたくさんあり、今ではユネスコ無形文化遺産に登録されるほど世界に誇れる味覚の財産となっています。

海は「うま味」の宝庫

今回ご紹介する食材は 甲殻類(エビ、カニ)、頭足類(イカ、タコ)、海藻類(わかめ、昆布、ひじき)
これらの食材は食べて美味しく、持ち前のうま味成分により料理の味をグングン引き立てる物ばかりです。

栄養素、下処理、保存方法などはそれぞれ異なりますので分けて解説していきます。

【エビ】

【エビ】

プリッとした食感と甘みのある海老。
天ぷらをはじめ大好物な方は多いのではないでしょうか。
殻はトムヤムクン、海老ピラフ、シーフードカレー、パスタソースなどダシにも使えて便利な食材です。

エビの栄養素

タウリンが豊富です。
悪玉コレステロールを抑えて善玉コレステロールを増やす作用があります。
血圧を正常に保ったり、動脈硬化を予防したり、肝機能を強化する働きがあります。
若返りのビタミンと言われる「ビタミンE」も豊富で、「高タンパク低脂肪」なのでダイエットにも良いです。

エビの下処理

  • 頭・殻・背ワタを取り除く。
  • 塩・片栗粉に水を少量加えてよく揉み込んでから水洗いをする。
  • 水分をよく拭き取る。

エビの保存方法

  • 下処理をする。
  • 保存容器に並べ、冷蔵庫のチルド室へ入れる。

※保存期間は2~3日
お湯でピンク色になるまでゆでてからチルド室に入れると保存期間は3~4週間

エビの冷凍方法

  • 下処理をする。
  • 空気が入らないようにラップで包む。
  • ポリ袋又は保存袋に入れて広げるように平らにして空気を抜く。
  • 日付と中身の名称を記入する。
  • ステンレスなどの金属バットに乗せる。

※冷凍期間は2週間まで
お湯でピンク色になるまでゆでてから冷凍すると保存期間は1ヵ月

エビの解凍方法

  • 塩水(水と塩の割合は特になし)をボールに作る。
  • 凍った海老を入れて約10分。(海老の大きさによりもよる)
  • 海老の中央が少しまだ凍っているうちに出す。
  • ザルに上げて流水でさっと洗う。
  • 水気を拭く。

★ピラフ、グラタン、炒め物、汁物などは凍ったまま調理できます。

ちなみに・・

海老の内臓は頭のほうにあるため、頭を取れば内臓は取り除いたことになります。
しかし、殻を剥いて身の背中部分を見ると、黒い線が身の内側に見えることがあります。
これは「背わた」と呼ばれる、いわゆる腸です。
絶対に食べてはいけない訳ではないのですが、生臭い元となるので、爪楊枝などを背中に刺してクイッと引っ張る、または頭を取った断面側から引き抜くことをおすすめします。
背わたが見当たらない場合は、頭を取った時にそちらに付いて既に取れている可能性があります。

【カニ】

【カニ】

言わずと知れた高級食材のカニ。
その美味しさの虜になっている方も多いのでは?
ズワイガニ、毛ガニ、タラバガニなどさまざまな種類があります。
こちらも殻はカニ雑炊、カニ鍋、カニクリームコロッケ、味噌汁などダシがふんだんに取れます。

カニの栄養素

カニは「ビタミン12」が豊富に含まれています。
血液を増やし血行をよくして貧血予防の効果があり、がん予防にもなるとされています。
海老と同様に、「高タンパク低脂肪」で、若返りに良い「ビタミンE」も豊富です。
その他「亜鉛」「銅」も含まれ、貧血予防の効果があります。

ゆでてあるカニの下処理

  • 水洗いをして拭く。
  • 甲羅と足のつけ根のやわらかい部分からキッチンバサミを使って足を切り取る。
  • 甲羅の「ふんどし(甲羅の裏側の下にある三角形の部分)」をキッチンバサミで切り取る。
  • そこから指を入れて甲羅をはがす。

生のカニの下処理

  • 水洗いをする。
  • 塩入りのお湯に入れてゆでる。300g~500gのカニは15分。600g~700gは18分。800g~1Kgは20分。      
  • [ゆでてあるカニの下処理2~4]をする。

カニの保存方法

★ゆでてあるカニはそのまま。生のカニはゆでてから。

  • 空気に触れないようにラップを3重にして密閉する。
  • 冷蔵庫のチルド室に入れる。

※保存期間は2~3日。

カニの冷凍方法

★ゆでてあるカニはそのまま。生のカニはゆでてから。

  • 空気に触れないようにラップを3重にして密閉する。
  • 袋または保存袋に入れる。
  • 日付と中身の名称を記入する。
  • ステンレスなどの金属バットに乗せる。
  • 凍ったら金属バットをはずす。

※冷凍期間は3週間まで

カニの解凍方法

水をかけたり、常温に出すとおいしいエキスが流れ出てしまいます。
冷蔵庫(出来たらチルド室)でゆっくり解凍を。(大きさにもよるが、ほぼ半日かかる)

ちなみに・・

これはエビにも言えますが、殻付きのカニやエビの身だけを食べて、殻を捨ててしまうのは少しもったいないです。
口をつけた殻は衛生面上、良くないので捨てるべきですが、手で剥いた殻は袋に入れて冷凍保存しておくのがおすすめです。
(エビの場合、頭も保存するなら中のワタを取り除いてから冷凍してください。)
殻だけなら約半年は冷凍可能なので、使うたびに少量ずつ貯めていってもいいでしょう。
例えば後日にシーフードカレーを作る場合、その殻を冷凍庫から出してダシ汁を作ります。
そのダシ汁を、通常のカレーを作る時に使う水の代わりに使えば、シーフードカレーとして「海のうま味」がかなり増すカレーに仕上がります。

【イカ】

【イカ】

弾力のある食感で、噛めば噛むほど甘さが増すイカ。
比較的一年中手に入りやすく、和洋中どんな料理にも使える優れものの食材です。
基本ダシは取れませんが、おでんやパエリアに入れるとコクが生まれ、うま味が増します。

イカの栄養素

エビと同様に悪玉コレステロールを抑えて善玉コレステロールを増やす「タウリン」が豊富です。
高タンパク低脂肪、コラーゲンも含まれ肌の潤いを保ち、骨や軟骨を丈夫にする効果があります。
また、カニと同様に血行を良くして貧血予防の効果があり、がん予防にもなる「ビタミン12」も豊富で、これはイカスミにも凝縮されています。

イカの下処理

  • 胴からワタを取り外し、骨を取り除く。
  • 胴と足に切り分ける。またはエンペラ(耳)を取り 皮をむく場合もある。
  • 足先1cm~2cmを切り落とし、吸盤の中にある軟骨を取り除く。
  • 水で洗ってから水分をよく拭き取る。

イカの保存方法

  • 下処理をする。
  • レシピに応じて胴、足、エンペラ(耳)の部位ごとに分ける。
  • 空気が入らないようにラップで包む。
  • ポリ袋または保存袋に入れて広げるように平らにして空気を抜く。
  • 冷蔵庫のチルド室に入れる。

※保存期間は2~3日

イカの冷凍方法

★イカは水分が少なく冷凍に適した食材です。

  • 下処理をする。
  • レシピに応じて胴、足、エンペラ(耳)の部位ごとに分ける。
  • 空気が入らないようにラップで包む。
  • ポリ袋または保存袋に入れて広げるように平らにして空気を抜く。
  • 日付と中身の名称を記入する。
  • ステンレスなどの金属バットに乗せる。
  • 凍ったら金属バットをはずす。

※冷凍期間は1ヶ月まで

イカの解凍方法

袋のまま冷蔵庫でゆっくり解凍、または流水で解凍。
共に半解凍位の時点で調理すると良い。

ちなみに・・

イカ(スルメなど)の本来の色は「半透明」ですが、釣られるとストレスを感じ「茶色」に変色します。
店頭に並んでいる物はたいていこの茶色です。
そして鮮度が落ちるにつれてツヤのない「白」になってきます。
半透明のイカは、なかなか手に入りづらいですが、茶色のイカも十分新鮮な部類なので、できる限り茶色の物を選びましょう。
仮に白いイカを手にした場合でも、火を通す料理には問題ないかと思われます。
なお、これは皮の部分が変色を起こします。
すでに皮が剥かれている刺身などは白くて当然ですが、その際は出来るだけ半透明に近いツヤのある物を選びましょう。

【タコ】

【タコ】

シコシコして美味しいタコ。
欧米では「デビルフィッシュ」と呼ばれて敬遠されがちな食材ですが、日本では多くの料理に使われている食材です。
こちらもダシはあまり取れませんが、煮物に入れたり炊き込みご飯にするとうま味を存分に感じることができます。

タコの栄養素

タコは高タンパクです。
高タンパクだけ聞くと肉が多く含まれている印象ですが、タコに脂質はほとんど含まれていないためダイエット中の身体作りには適した食材です。
悪玉コレステロールを抑えて善玉コレステロールを増やす作用がある「タウリン」や、若返りのビタミンの「ビタミンE」も含まれています。

ゆでダコの下処理

  • 吸盤の中に汚れがある場合は水洗いをする。
  • 水気を拭く。
  • レシピに応じて頭、足の部位ごとに分ける。

生のタコの下処理

  • 頭のつけ根の部分に包丁を少し入れて中のスミ袋とワタを取り出す。
  • 口ばしを切り取る。
  • 足先1cm~2cmを切り落とす。
  • ボールに入れて塩をたっぷりかけてこすってぬめりを出す。
  • 多めのお湯(約2リットル)に醤油を大さじ1杯入れ、刺身にする場合は2分。ゆでダコにする場合は7~8分。
  • 氷水で冷やす。

★刺身にする場合もゆでます。

タコの保存方法

  • 下処理をする。
  • 空気が入らないようにラップで包む。
  • ポリ袋または保存袋に入れて広げるように平らにして空気を抜く。
  • 冷蔵庫のチルド室に入れる。

※保存期間は3~4日

タコの冷凍方法

  • 下処理をする。
  • 空気が入らないようにラップで包み、ポリ袋または保存袋に入れる。
  • 日付と中身の名称を記入する。
  • ステンレスなどの金属バットに乗せる。
  • 凍ったら金属バットをはずす。

※冷凍期間は1ヶ月まで

タコの解凍方法

袋のまま冷蔵庫でゆっくり解凍。
または流水で解凍。
共に半解凍位の時点で調理すると良い。

ちなみに・・

これはイカにも言えますが、タコやイカは足先に向かうにつれて、細くなり吸盤が細かく密集しているため雑菌が溜まっていることもあります。
これは稀なケースであるためさほど気にすることでもないですが、もし念を押すならば、塩を揉みこんでから水洗いでよく洗うか、火を通すか、足先を1cm~2cmほど切り落とせばさらに安心です。
(そのため それぞれの下処理には、念のため「足先を1cm~2cmほど切り落とす」と書かれています。)

【わかめ】

【わかめ】

スーパーで見かけるわかめには、塩が付いた生わかめ、乾燥わかめなどがあります。
ダシは取れませんが、味噌汁や和え物に入れると料理全体にうま味が増します。
その他、ご飯物、酢の物、サラダなどにもよく使われます。

わかめの栄養素

わかめと言えば「カリウム」です。
カリウムは体の中の細胞の機能を調節してくれる栄養素です。
筋肉の収縮、神経伝達をサポートする機能があります。
食物繊維やミネラルも豊富に含まれていて美肌効果や健康維持には欠かせません。
血圧の上昇を防いだり、がんの予防にも効果があるとも言われています。
おもに塩が付いた「生わかめ」と、乾燥させてあり水に戻す「乾燥わかめ」が売られています。

わかめの下処理

■生わかめの場合

  • 水洗いを数回繰り返して塩分を洗い流す。
  • 水にしばらく浸けてさらに塩分を抜く。
  • 水気を絞る。

■乾燥わかめの場合

  • 水につけて戻す。(量が増えるので戻すわかめの量に気をつける)
  • 水気を絞る。

わかめの保存方法

生わかめの保存期間は袋に書いてある通りです。
開封後は密閉できる袋に入れて空気を抜き、冷蔵庫に入れて保存します。

※封を開けたら保存期間は3ヶ月位。戻したわかめは3日。

わかめの冷凍方法

★冷凍は、水ですすいで塩を取り除いた生わかめ、または水で戻した乾燥わかめのみ。
塩の付いたままの生わかめ、または戻していない乾燥状態のわかめは比較的長くもつので冷凍する必要がありません。

  • 下処理をする。
  • 料理に合わせて切る。
  • 空気が入らないようにラップで包み、ポリ袋または保存袋に入れる。
  • 日付と中身の名称を記入する。
  • ステンレスなどの金属バットに乗せる。
  • 凍ったら金属バットをはずす。

※冷凍期間は1ヶ月まで

わかめの解凍方法

凍ったまま調理、または冷蔵庫で戻します。

ちなみに・・

乾燥わかめは水に浸けて戻すものですが、乾燥時の12倍の水分を含みます。
水が足りなくならないよう、たっぷりの水で戻してください。
また、それほどの水分を含むため量も増えます。
戻った後の量を逆算して戻しましょう。

【昆布】

【昆布】

この昆布こそ鰹節と並びダシには必須、そして日本料理には欠かすことのできない重要な食材です。
あらゆるスープにも使われ味の要となります。
食べても佃煮、酢昆布、昆布茶、とろろ昆布など万能に使われています。
売られているのはたいてい「乾燥昆布」なのでその解説をします。

昆布の栄養素

昆布のうま味成分は「グルタミン酸」です。
記憶力や集中力を向上させる効果があります。
カロリーは肉、魚など全食品に比べると低めですが、海藻類の中ではやや高めです。
糖質も全食品の中ではやや高く、海藻類の中ではかなり高めです。

昆布の下処理

ホコリや砂がついている場合があるため、必ず乾いたふきんやペーパーで拭く。

昆布の保存方法

袋または保存袋に入れて暗く涼しい場所で保存する。

昆布の冷凍保存

乾燥しているのでとくに冷凍する必要はありませんが、する場合は下処理の後に袋または保存袋に入れ、日付と中身の名称を書いて冷凍庫で保存。

昆布の解凍方法

冷凍の状態のまま使う。

ちなみに・・

うま味成分を発見したのは日本人です。
今からおよそ100年前、東大の池田教授という方がこの昆布からダシの成分であるグルタミン酸を発見し、この美味しさの元を「うま味」と名付けました。
うま味成分を活かした日本料理が多いのは、この発見があったのが大きな理由の一つです。

【ひじき】

【ひじき】

ひじきには「長ひじき(茎の部分)」と「芽ひじき(葉の部分)」があります。
栄養素満点の代表的な健康食材で、病院の献立にもよく取り入れられています。
煮物や炊き込みご飯をはじめ、コロッケの具、サラダなどに入れるのも美味しいです。

ひじきの栄養素

私たちの体に必要不可欠な成分がビッシリ詰まっています。
ひじきはなんと言っても「カルシウム」。
ひじきのカルシウムは牛乳の12倍もあり、丈夫な骨や歯を作ります。
「食物繊維」は便通を良くし、動脈硬化の予防やダイエットに効果があります。
「鉄分」は貧血、冷え症などに効果があり、「ヨウ素」は高血圧、動脈硬化の予防にも効果があり、「タンニン」は中性脂肪を減らす効果があります。
ひじきは油で炒めて使うと「ビタミンA」、「ヨウ素」の吸収率が高まるため、炒めて使うと良いでしょう。

ひじきの保存方法

ひじきは湿気に弱いため、梅雨の時季から夏場にかけてカビが発生してしまいますので注意してください。
乾燥したままのひじきの保存期間は、袋に書いてある賞味期限の期間です。
開封後は密閉できる袋に入れて空気を抜き、暗く涼しい所で保存します。
冷蔵庫の野菜ボックスに入れるのも良いでしょう。

※戻したひじきは冷蔵庫で2~3日

ひじきの冷凍方法

乾燥したひじきは冷凍庫に入れるのは避けましょう。
湿気に弱いひじきが凍ると、霜が付き早く傷んでしまいます。
ただし、水で戻してから冷凍するのは可能です。
小分けにしてポリ袋または保存袋に詰め、空気を抜いて日付と中身の名称を書いて冷凍しましょう。

※保存期間は1ヵ月

ひじきの解凍方法

冷蔵庫でゆっくり解凍するのをお勧めします。
急いで戻したい場合は常温で戻し、余ったら冷蔵庫で保存してなるべく早く使ってください。

ちなみに・・

ひじきからダシは取れません。
また、ひじきを水で戻した汁にはヒ素が含まれているので身体に良くない場合があります。
戻した際にその水は使わず捨てましょう。
戻したひじき自体は安全どころかむしろ身体に良い食材ですので、どんどん食べましょう。

【かまぼこ】

【かまぼこ】

少し路線は外れますが、かまぼこも魚の身がベースとなる立派な海産加工食品なので書いておきましょう。
ここでは代表的な紅白の「板かまぼこ」をご紹介します。
酒のつまみ、汁もの、鍋物、天ぷら、焼き物、酢の物、和え物などさまざまな料理に使えます。

かまぼこの栄養素

良質なタンパク質があり、筋肉や肌を作る効果があります。
そして魚に含まれている「DHA」が豊富に含まれていて、脳の働きを活性化させます。
また、「EPA」も含まれ、血液をサラサラにして、動脈硬化を予防する効果もあります。
カルシウムも豊富で、骨粗鬆症の予防にもなります。
「高タンパク低脂肪」で消化も良いので、食事の際の「もう一品」という時にうってつけの食材です。

かまぼこの保存方法

かまぼこの板は呼吸しています。
この板によってかまぼこの水分は調整されるため、保存する場合は板に付けたまま保存するのがおすすめです。
かまぼこは板に張り付いています。
食べる分だけ切り、残りは板につけたままの状態で空気が入らないように包んで冷蔵庫で保存します。

かまぼこの切り方

まずは食べる枚数分の包丁を入れておきます。(この時切ったかまぼこの下は、まだ板に張り付いています。)
板からの外し方は、数cmほど包丁の刃を入れ、そこからは刃の反対側の背を使って先ほど包丁を入れたところまではがします。
背を使うことにより、かまぼこが板に取り残されることがなく綺麗にはがせます。

かまぼこの冷凍方法

冷凍保存はできません。
かまぼこの水分が凍り、解凍した時にそれが流れ出して空洞になってしまいスポンジのような食感になってしまいます。
食べ切れない分は板につけたまま冷蔵保存してください。

ちなみに・・

人体的な研究の結果、かまぼこの厚みは12mmで切って食べるのが人間の食感的に一番美味しく感じるそうです。
しかし12mmを正確に測って切るのは面倒かもしれません。
そのため、わざわざそれを測らずとも10等分にすればちょうど12mmになるように、いわゆる王道のかまぼこは12cmの長さで販売されている物が多いです。(最近は短くて太い商品もあります。)

おすすめできない冷凍方法

  • × [しばらく冷蔵庫に入っていたものを冷凍する]
  • × [買って来たパックのままの冷凍]
  • × [下処理をせずに冷凍]
  • × [濡れたまま拭かないで冷凍]
  • × [広げずに塊のままの冷凍]
  • × [ラップはしたが袋に入れずに冷凍]
  • × [日づけと中身の種類を書かない]

おすすめできない解凍方法

  • × [常温に置いての解凍は戻し過ぎると食材の鮮度が落ちてしまい、時には傷んで食べられなくなります。]
  • × [電子レンジの解凍モードを使う場合は注意しないと戻し過ぎる可能性があります。]
  • × [解凍したものをもう一度冷凍することはできません。]

冷凍保存と冷凍解凍を極めよう!魚介類 後編のまとめ

魚は脂の乗る時期により旬が左右されますが、今回ご紹介したこれらの食材に脂の乗りは関係ありません。
よって旬は特に無く、年間を通して美味しいものとお考えいただいてよろしいでしょう。
ただし漁獲のシーズンはありますので、「カニは冬の食材」という印象のように、流通しやすい意味での旬はあります。

冷凍保存と冷凍解凍を極めよう!魚介類 後編のまとめ

さて、『冷凍保存と冷凍解凍を極めよう!魚介類 編』は三部に渡ってご紹介してきました。
それだけ海は広く、様々な食材の宝庫なのです。
それぞれの栄養素は異なりますが、体に悪いものはなく、むしろ食べた方が良いことが解ってもらえたかと思います。

どの食材も買った直後に食べることが一番なのですが、物価高の影響もあるため、店頭で安い時にまとめて買って冷凍しておくというのも、これからの時代のやり方なのかもしれませんね。
ご紹介してきた冷凍保存技術を上手に使いながら、今後とも変わらず海の幸をご堪能ください!

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